みなさん、写し絵で遊んだことありますか。
わたしも子どものころ、よく遊んだ記憶があります。そして、時代が変わっても、まだ「写し絵」ってひそかに人気。
以前、受け持った小学生たちの中にも、写し絵で「手作りぬりえ」を作って遊んでいる子どもたちがいました。うちの5歳の娘も、写し絵が大好き。写し絵で真剣に遊んでいる娘の姿を見て、ふと気づいたことがありました。
写し絵って、楽しいだけじゃない!
「写し絵」遊びを通して、どんなことが身につくのかをお伝えしたいと思います。写し絵は、100均でも売っているし、写し紙さえあればどこでも簡単に遊べるので、ぜひ遊んでみてくださいね。
写し絵で身につくこと① 集中力が身につく
写し紙で遊ぶと、子どもは自然と集中します。集中力をつけたいと思っているなら、写し絵はおすすめです。いやいや椅子に座らされているわけでもなく、好きなイラストをなぞっているだけで、集中力が身につきます。
入学前に座って作業する練習をするにも、ぴったりです。好きなことをやっているときは、集中力がアップするもの。好きなアニメやキャラクターの写し絵をすれば、自然と集中力が身につくことでしょう。
写し絵で身につくこと② えんぴつの練習になる
えんぴつで書くのに慣れていない子にも、写し絵はおすすめです。よく幼児向けの知育教材で、線をなぞったりする練習がありますね。それと同じ、いやそれ以上の練習になるのが写し絵です。
まず、子どもが描いてみたいと思っているイラストをなぞるので、子どもにとっては、何より「楽しい」。さらに、知育教材よりも複雑な形をなぞる練習になります。はじめは上手になぞれなくても、繰り返し遊んでいくうちに、自然とはみ出さずになぞれるようになっていきます。
えんぴつをもち始めたばかりの子は、筆圧調整がうまくいきません。強すぎたり、弱すぎたり。そんな筆圧のコントロールの練習にもつながりますよ。
写し絵で身につくこと③ 絵を描くのが楽しくなる
「絵が苦手」「絵がうまく描けない…」と思っている子もいるかもしれません。そんな子には、写し絵!写し絵なら、すでに描いてあるものをなぞっていくだけなので、簡単に絵を描くことができます。
そして、自然と描き方が身についていくようです。我が子も、最近、お菓子の絵を描くのが上手になったなぁと思っていたら、写し絵効果でした。写し絵でスイーツをよく描いていたので、いつの間にか立体的に描くコツが身についたのだと思います。
個人的には、絵の上手下手なんてないと思っているのですが、コツさえわかれば自信がつくこともあるのでしょう。苦手意識がある子は、写し絵で自信をつけることができるかもしれません。
写し絵で身につくこと④ 達成感が得られる
写し絵は、大人からしたら「ただなぞって写しているだけ…」という感覚かもしれませんね。でも、子どもにとっては、ひとつの作品。それが出来上がると、自分の作品なんです。写し絵を完成させると、とてもうれしそうな表情に。達成感が得られやすいといえます!
友だちにあげて喜んでもらえると、さらに満足気。そんなふうにコミュニケーションの手段としても有効です。達成感を得られて、さらに自信をつけることができる、それが「写し絵」です。
写し絵で身につくこと⑤ 指先をきたえられる
写し絵をはじめてやる場合には、写し絵帳などを活用するといいですね。写し紙と下絵がずれないように描くのがポイント。
慣れてくると、描きたいものがいろいろ出てくると思います。描きたいイラストと写し紙をテープで一か所とめておくと、描きやすいです。
これを、子どもにアドバイスしておけば、子どもは自分でとめるようになります。テープでとめただけではずれやすいので、気を付けて紙を押さえながら、描くようになると思います。
薄い写し紙を押さえながら描く。それが、指先をきたえることにつながります。大切なことは、少しずつステップアップしていくこと。はじめからうまくいかない経験をしてしまうと、「楽しくない」と写し絵の楽しさを体感できずに終わってしまいます。
はじめは、テープで下絵と写し紙を、テーブルにくっつけてしまうのもあり!固定されるので、ずれにくく描きやすくなりますよ。
【まとめ】写し紙だけで、身につくことがたくさんある!
たかが「写し絵」と思っていましたが、子どもが夢中になるのには、ちゃんとわけがあるんですね。さらに、子どもは意識していないけれど、「楽しい」「できた」「うれしい」以外の効果もたくさんあります。
昭和の子どもにも大人気だった「写し絵」、超アナログな遊びですが、安心して遊ばせることができる遊び。これからも、なくならないでほしいなぁと思います。
写し絵で遊んだことがない方、試してみてはいかがでしょう。
コメント