子育てといっても、うまくいかないことばかり。
他のママ友に相談しても、理解してもらえなかったり、アドバイスしてもらってもうまくいかなかったり。
それも、当然なんですよね。だって、子どもも親もまったく違う人間なんだから、他の人と同じ方法があてはまるはずがない。やっぱり、試行錯誤しながら、悩みながら、向き合っていくしかない…。
かくいう、私も一児の母。そして、これまで教員としてたくさんの子どもたちと保護者の方との関係性を見てきました。自分の子育ては一人だけだけど、けっこういろいろな親子を見て学ばせてもらったなと思っています。
もちろん、子どもとかかわる大人は、少なからず子どもとの関係性で悩んだ経験はあるはず。でも、親になってつくづく感じるのは、やっぱり親子の関係は「特別」だということ。お互いに甘えもあるし、遠慮せずに本音をぶつけてしまうこともある。
教員としてかかわってきた子どもの数は、500人以上いるはずですが、それでもたった一人の我が子の子育てには、悩みはつきません。
さて、今日は、目の前のお子さんとの関係で悩んでいる方に、ぜひ読んでいただきたい「目の前の子どもとの関係性がよくなる方法」をご紹介します。
実際に、私自身が我が子にもやっていることですし、他の方にも紹介して試してみてもらったら、「実際に効果があった」と喜んでいただいています。もし、目の前のお子さんとの関係で悩んでいたら、とっても簡単にできるのでまずはお試しくださいね。
今日は分かりやすいよう、我が子の例を挙げてご紹介していきたいと思います。
【はじまり】反抗期の我が子に悩んでいたある日
うちの子どもは、小学生の女の子。女の子と男の子で成長度合いも悩みも違うかと思いますが、我が娘、ある時期ものすごい反抗期だったんです。
常にイライラ、それまで学校の話はペラペラと話していたのに、聞くと機嫌が悪くなり「話したくない」という。やることもやらずに本を読んでいたり。指摘すれば、へそを曲げ怒り出す。
話す言葉は、こちらがカチンとくるような言葉だったりして、ふだんあまりカッとなることがない私も、思わず頭に血がのぼることもありました。
「いったい、なんなんだー」と、もはや手に負えない状態。
これが、仕事でかかわる先生と子どもという関係なら、もっと冷静にみられるし、対応できると思うんです。でも、自分の子どもとなると、やっぱりそう簡単にはいかないもの。
【対応策】娘にイライラの原因を聞いてみた
小学生の反抗期、今までもいろいろな子どもたちとかかわってきて見てきましたが、「反抗期」という言葉で片付けてはいけないこともあるので、要注意です。
もちろん、自我に目覚め、今まで親の言うことが100%だった幼少期から、一歩大人に向けて歩き出す大切な時期。大人に対して「ほんとにそうなの?」と批判的な目で見たり、大人よりも友だちの影響を受けるようになったりするのは、成長の過程でもあります。
でも、度を超えたイライラや反抗には、他の原因がかくれていることもあるんですね。何か人には言えない悩みを抱えていたり、ストレスを感じていたり、うまく消化できない思いや感情がイライラや反抗的な言動として、表に出てくることはけっこうよくあります。
ということで、ある日、娘が落ち着いているときに「なにかあった?」と聞いてみることにしました。うちの娘の場合、いいことも悪いこともなんでも話すタイプなので、わりとあっさり悩んでいることを打ち明けてくれました。娘は友だちと遊びたいのに、遊びにいけないことに不満を持っていたんですね。
「家の遠い友だちだし、遊べるのは習い事のある日だし、どうせ遊べないのはわかっている」と。私に聞く前に、勝手に答えを出して、イライラしていたことがわかりました。間違いなく、反対されると思っていたんでしょうね。
そこで、遊べるためのアイデアを一緒に考えることにしました。たしかに、家が遠い子と遊ぶのはむずかしいし、習い事のある日には遊べない。でも、「それでも遊びたいなら、遊べる方法を考えたらいいのでは?」と提案したんです。
すると、反対されると思っていたからか、娘の顔はパッと明るくなり、いろいろと話し始めました。と同時に、娘のイライラも軽減。よく分からない反抗もしなくなりました。
親としては「もっと深刻な悩みじゃなくてよかった…」と安心したのを覚えています。と同時に、こんなに小さなことでも、子どもからしたらとても大きな悩みであるということ。「そんな悩み⁉」と思うようなことも、子どもは真剣に悩んでいるんですね。だからこそ、それを「そんな小さな悩み…」と片付けてしまうのではなく、一緒に「真剣に悩んであげる」ことが大事なのかなと思っています。
これは、1つのエピソードですが、子どもは聞く前に、ものすご~く狭い(子ども自身の)過去の経験から勝手に答えを出していることがあります。「どうせ…」と言って。
だから、もしお子さんが「どうせ…」といったときは、精いっぱいそれを裏切ってあげてほしいんです。「え?そうなの?」とお子さんがびっくりするような答えを聞かせてあげてほしい。それだけで、子どもの思い込みや心の壁は、あっさり崩れたりします。
もちろん、簡単に悩みを話さない子もいるし、親に対する不平不満を話しだす場合もあります。親自身がそれを受け止めるのは、けっこうしんどいことですが、まずは子どもの気持ちをすべて受け止めること。受け止める姿勢を見せるだけでも、子どもは心を開きます。
実は…「どうせ、大人は聞いてくれない」と思っている子どもはたくさんいるんですね。
親としては「聞くつもりでいるのに…」と思っていても、です。
【結論】聞くつもりは伝わらない!大事なのはスマホより子どもの顔
大人であっても、人と人が分かり合うってむずかしいですよね。それが、対子どもとなったらなおさらです。そもそも、子どもは、成長途中ですから。
「話は聞いているつもり」でも、子どもにとっては「話を聞いてくれない」と思っていることもあります。仕事や家事で手が離せないこともあるかもしれない。でも、スマホに夢中で目がスマホから離れないこと、ありませんか?
子どもは大人のことを、よくよく観察しています。テレビに夢中、宿題中だったとしても、チラッと見ていたりする。
スマホを全否定するわけではないし、私も仕事柄スマホがないと困ってしまうので、ツールとしては本当に便利だと思います。でも、スマホがあるから、子どもの顔を見る時間が減っているとしたら、それは違うのではないかなと思うんですね。
子どもは、見てほしい生き物です。できるなら、常に見ていてほしい。そして、子どもの頃にたっぷり見てもらった経験があると、自然に親離れし、自立していきます。
見てほしい時期は、小学生の時期までかなと思うんです。中学生になれば、少し目も離してあげた方がいい。でも、小学生の見てほしい時期にしっかり見てあげられないと、その後の成長にも影響していくと言われています。
小学生は手は離れていくけれど、目を離してはいけない時期。スマホに夢中になって、目が離れがちな時代だな…と、ちょっと心配でもあります。
私自身は、いいのか悪いのか本当にアナログ人間なので、仕事以外ではスマホがなくても生きていけるんじゃないかという感じなんですね。だから、子どもがいる前では、必要がなければスマホを見ることもなく、必要があれば「ちょっとメール送るね」とか「スマホで調べてみよう」とか、娘には伝えながら使うようにしています。
親とスマホの関係も、きっと子どもは見て学んでいる。暇な時間ずっとスマホを見ている大人が近くにいれば、きっと子ども自身もそうなるだろうし、どうやってスマホとつきあっていくかを学ぶことも小学生の時期には大事かなと思っています。
これを読むとちょっとスマホとのかかわり方が変わってくるかもしれません⤵
【まとめ】子どもの成長には目と目を合わせて話す時間を
自分の子どもとのかかわりもそうですが、今までかかわってきた子どもたちを思い出して思うことは、子どもは「見てほしい、聞いてほしい」と思っているということ。どんなに反抗的な態度をとったり、イライラしていたりしても、心の底では「受け止めてほしい」と思っている。
子どもがどんな人に心を開くのか。
それは、簡単です。ちゃんと話を聞いてくれる人。
どんなにトラブルがつきない子でも、まわりを巻き込んで問題行動を起こすような子でも、ちゃんと見て、話を聞いてくれる人には心を開きます。
大人も忙しいけれど、今は子どもたちも忙しい。学年があがるにつれて、下校時刻も遅くなり、宿題が増えたり、習い事が増えたり。そんな忙しい中でも、忘れてはいけないことが「目を見て、話を聞くこと」だと思っています。
スマホを片手に話を聞くのではなく、しっかり顔を見て、集中して話を聞いてあげてください。「話すことなんてないよ」という場合には、一緒に遊んだり、料理を作ったり、散歩に出かけたり、でもかまいません。その中で、その子の話す言葉、見せる表情をしっかり受け止める。ただそれだけで、子どもは変わります。
本当に簡単なのに、忙しくてなかなかできないということもありますよね。だからこそ、意識して取り入れる。一日5分でも10分でもいいから、そんな時間を作ってみませんか。
びっくりするほど、子どもは変わりますよ。子どもは順応がはやい。特に、低学年から中学年くらいの子どもだったら、わりとはやく変化がみられると思います。学年があがるにつれて、少しずつ時間はかかってくるかもしれませんが、必ず変化は起こります。
スマホを置いて、目の前の子どもに集中する。
ぜひ、今日から試してみてくださいね。
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