小学生版「ToDoリスト」の上手な活用法 これで「〇〇やった?」がなくなるかも!

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「書くこと」のメリットをお伝えしました。

「夢が叶う」と大きな話に感じる方もいるでしょう。でも、「書くこと」は、日常生活の中でもけっこう使えることがあるんです。家事や仕事、そして子育てにも!

今日は「書くこと」が子どもの自立につながるわけとその実践方法をお伝えしたいと思います。学校現場での教員経験を活かして「書くこと」の実践法を具体的にお伝えできればと思っています。お子さんの行動や学習習慣でお悩みの方、少しでもお役にたてたらうれしいです。

「書くこと」が子ども自立につながるわけ

「書くこと」で、自分の行動を自分で決める力がついていきます。ここでいう「書くこと」というのは、作文や文章を書く力のことではありません。ただ、メモができるかどうかという簡単なもの。なので、ひらがなが書けるようになったころから、取り入れることができます。

「書くこと」はいろいろな場面で応用できます。たとえば「学校から帰ってきてからやるべきこと」を書きだし、自分で順番を決めて実行していく。また、「休日にやりたいこと」をリストアップしておいたりもできます。曜日ごとに予定を決めてメモしておくと、一週間のスケジュール管理にもなります。

これらを親がやってしまうのではなく、子どもが自分で決めて、自分で書くということが大切。うまくできなかったら、自分で修正していきます。これを日常的に取り入れていくことで、自分の行動を自分で考えて、決める力がついていきます。「親が言ったからやる」よりも「自分で決めたからやる」方が子どもの成長にはプラスになりますよ。

いずれ、中学生や高校生になり、テスト勉強や受験勉強のときにも、この「書くこと」が役に立っていくはず。テストまでに何をしなければいけないのか、毎日どんな勉強をすればいいのか、自分でスケジュールを決めて実行していくことで、計画的に学習することができるようになっていくでしょう。

では、具体的に、子どもができる「書くこと」実践法をお伝えしていきます。

「書くこと」実践法① はじめの一歩は「やることリスト」から

「すでに実践しているよ~」という方もいるかもしれませんが…。

まずは「家に帰ってから夜寝るまでのやることリスト」と「朝起きてから出かけるまでのやることリスト」から、はじめてみましょう

やり方は簡単です。「やらなくてはならないこと」をまずは書きだします。次に「やりたいこと」も書きだします。そして、その順番を自分で決めていきます。

毎日繰り返してやるものは、マグネットシートなどに書いておくと、毎回手書きする必要もなくなります。小さいホワイトボートを用意しておき、マグネットシートの順番を自分で入れ替えて使うのが〇。毎回書き直す必要もないので、幼児や低学年、書くことが苦手なお子さんにはおすすめです。

もちろん、わざわざホワイトボードに買うのは…という方は、ノートでもメモ帳でもOKです。書きだしたものに優先順位をつけ、数字をふって順番を決めていくだけでも大丈夫です。

やりおわったものには、印をつけていきましょう。達成感が味わえます。

「書くこと」実践法② 小学生におすすめ「一週間スケジュール」

小学生になると、自分で遊ぶ約束をしてくるようになります。でも、遊ぶ約束がうまくできないというトラブルも。一番多く聞かれるのが「遊ぶ約束が曖昧すぎて、親が把握できない」というもの。

子ども自身、いつ遊べるのかをよく分かっていないことも多く、「遊ぶ約束してきちゃったけど、実は予定が入っていた~!」という話は低学年ではよくあります。そこで、おすすめなのが「一週間スケジュール」。

曜日ごとに予定を書きこんでいくもの。これは日曜日などに時間をとって、次の一週間の予定を子どもと一緒に確認しながら、書いていくといいと思います。楽なのは、ホワイトボード。ホワイトボードに曜日だけ書いておき、そこに習い事や家の用事、遊んでいい日などを書き込んでいきます。

これを確認する習慣をつければ、遊ぶ約束をしていい日なのかどうか、子ども自身が分かるようになります。

「書くこと」実践法③ 忙しい日におすすめ「休日の予定表」

やることがいっぱいある休日には「休日予定表」も効果的です。ただ、「休日ぐらいはゆっくりしたい」「ゆっくりさせてあげたい」という方もいると思うので、必要なときに使ってみてください。

これも簡単。休日の一日に「やらなくてはならないこと」と「やりたいこと」を書きだして、順番を決めたり、時間を決めたりしていくだけ。たとえば、午前中10時まではお手伝い。10時~11時までは宿題、11時から12時までは自由時間。のようなざっくりしたものでいいと思います。

あまり、分刻みに計画をたててしまうと、苦しくなって逆効果のことも…。お子さんの性格などに合わせて、アドバイスしてあげてください。また、はやくやるべきことが終わったら残りの時間は自由にしておくと、子どものやる気はアップします。

子どもだけがやるよりも、親も一緒に実践すると、さらに効果的です。親が楽しそうにやっている姿を見れば、子どもも「自分もやろう!」という気持ちになるものです。

以前にお伝えしたことがありますが、子どもにやってほしいことは親がまずやってみせることがおすすめですよ。

「書くこと」実践法④ 家庭学習を習慣化できる「学習プラン」

「書くこと」は、学習にも役立ちます。まずは、学校の宿題や家庭学習で実践してみましょう。

まず、その日のやるべきことを書きだします。学習時間は、一人ひとり集中できる時間が違ってくると思うので、お子さんの様子を見ながら一緒に決めてあげてくださいね。集中力が短い子は15分ごとに休憩をいれてもOK。

たとえば、国語と算数の課題があるとしたら、はじめの15分は国語、5分トイレ休憩、15分算数、5分おやつ休憩、15分予備。のように計画をたてます。

はやく終わったら、最後の予備の15分は自由時間にしてもいいですね。

一気にがんばりすぎないことが大事です。少しずつの積み重ねを大切にしていきましょう。そして、はやく終わったからといって、決めたこと以外のことをやらせようとするのはNG。あくまで、子どもが自分で決めて、自分でやりとげたことを認めて、褒めてあげましょう。「自分でできた!」という達成感が次へのやる気につながります。

すでに、学習への意欲が低下している場合には、逆転の発想もカギ!やるべきことをリスト化するのではなく、できたことをリスト化していく方法もあります。

分からないことがあったり、「勉強はつまらないもの」と思っていたりする子どもたちには、やるべきことをリスト化しただけでうんざりしてしまうもの。ToDoリストを作っても、やる気が出ない、終わらない、やっぱりつまらない…の悪循環になります。

そこで、おすすなのは「できたことリスト」。時間を区切って、できたことをリスト化していくというもの。できたところが増えていくことで達成感を味わうことができ、学習への意欲が少しずつ高まっていくことも。できれば、親は子どもの近くにいて、できたことを一緒に喜んであげられるといいですね。

これを低学年のうちから習慣化できると、高学年、中学生、高校生になってからの家庭学習が楽になっていくはず。自分がやるべきことを自分でマネージメントする力がついていきますよ。

【まとめ】「書くこと」は自立につながる。自分で決めて、自分で実行する力をつけよう!

大人も子どもも、「書くこと」を通して、思考を整理することができるようになります。

特に、子どもの場合、耳から入る情報よりも目から入る情報の方が、インプットされやすいことが多いです。そのため、できるだけ具体的に、目で見て確認できるような指示の方が、子どもには分かりやすく、行動にうつしやすい傾向があります。

そこで効果的なのが「書く」という作業。「書く」という行動と書いたものを「見る」というダブルの効果があります。言葉で言っただけでは忘れてしまうことも、書いてあればそれを見て確認ができる。親も何度も声をかける必要がなくなります。

自分で決める力は、これから先もっと重要になってくるのではないでしょうか。誰かが決めてくれる、誰かがやってくれるのを待つのではなく、自分で決めて、自分で実行していく。その力をつけるためにできること、そのひとつが「書くこと」ではないかと思っています。

簡単にはじめることができるので、まだ試していない方は、ぜひお試しを。大事なことは、強要しないこと。楽しみながらできる工夫を~!楽しくないと、残念ながら続きませ~ん…。

こんなホワイトボードだと、子どものテンションがあがるかもしれません。

予定表を作るのは面倒…という方には、こんなホワイトボードもあります。

プロフィール
ぶあ
ぶあ

教育コンサル・アドバイザー/WEBライター/チャイルドコーチ
10年以上の小学校教員経験&コーチングを活かした子育てを実践しながら、その経験をもとにコーチング子育て、おうちで使えるコーチング法など、オリジナルメソッドを公開中。現役時代には発信できなかった「教師の本音」、若い先生たちに伝えたい「ちょっとしたノウハウ」を伝授!
子育ても生き方も、もっともっと自由でいい!まわりの「ものさし」に合わせるのではない、肩の力をぬいた「子育て」「教育」が必要☆
旅大好きな昭和アナログ世代。結婚して子どもが生まれても、旅人魂は変わらず。夢は「旅するように生きること」。

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