裁縫が得意な人、尊敬します。わたしは、大の苦手。針を持てば、必ずといっていいほど絆創膏のお世話になります。
でも、最近は、子ども用のマスクを作るようになり、頻繁に裁縫するようになりました。おかげさまで、絆創膏のお世話になる頻度も減ってきています。何事も「継続は力なり」ですね。
さて、そんな裁縫する姿を見ていたからか、娘(5歳)が「わたしもやってみた~い!」と言い出しました。以前、マスク作りのなみ縫いを少し教えたことがあったのですが、そのときはすぐに飽きてしまった娘。今回も、またすぐに飽きてしまうだろうと思っていました。それが、夢中になって裁縫し始めたんです。
ということで、今日は「5歳児でもできる裁縫遊び」を紹介したいと思います。
【準備編】裁縫デビューには、フェルトがちょうどいい!
用意するもの
①裁縫道具(糸、針、チャコペン、糸切りばさみ)
②小さめのフェルト(8㎝×8㎝を使いました)
たまたま、家にあったフェルトを使ってやってみました。これが、とてもよかったです!厚さが子どもの手にはちょうどいい。つかみやすいし、針もさしやすい。大きさは、8㎝四方じゃなくても大丈夫です。あまり大きい布だと、子どもが持ちにくいので、家にある布が大きい場合は小さめに切っておくと○。
【作業編】できることから。子どものペースで始めよう!
我が家の実践方法
縫う目的も大事!フェルトに何を書くかを決める。
小さいフェルトが何枚かあったので、まずはその中から好きな色を選ばせました。そして、なみ縫いすることを前提に、フェルトにチャコペンで字を書きます。
わたしは「数字がいいかな~」と思ったので、「1はどう?」と子どもに提案。ここは、子どもと相談して決めていいと思います。興味をもっている「ひらがな」でもいいかなと思ったんですが、曲線が多くて子どもにはちょっと難しいかも。と思い、数字を提案。娘も「いいね~」とのってきました。
すると、我が娘。なんと、漢字の「一」を書き始めたのです。
どこかで見て覚えたのでしょう。まぁ、数字でも漢字でも、1はたいして変わらないからよし!一本線をチャコペンで書き、その上をなみ縫いしていきます。
玉止めと玉結びは親が。縫うことだけに集中するといい。
いろいろやらせたくなるのが親心。でも、とにかく縫うことだけに集中できるようにする方がいいです。あれもこれもとなると、子どもにしたら大変!新しく覚えることがたくさんあると、混乱する子もいると思います。ある程度、親ができることはやり、子どもは「縫う」ことに集中するとやる気も続きます。
なみ縫いも、はじめは手をとって一緒に縫ってみる。一針一針縫っていく。
少しずつ、ステップアップするようにしました。でも、子どもってすぐに覚えるんですね。慣れてくると、子どもが自分でできるようになりました。親が手伝うのは、玉止め&玉結びだけ。玉結びもやりたがったときは、一緒にやりました。(針にくるくる糸を巻くのは幼児でもできるので)
漢字の「一」で終わりかと思いきや・・・漢字で正解だった!
ひとつ完成すると(といっても、一本線なのですが)、大満足の娘。
「もっとやりたい!」といい、次のフェルトに何やら書き始めました。親としては「2」はむずかしいんじゃないか~⁉と、少し焦る。
すると、娘は漢字で「二」と書いています。どうやら、漢数字で書いていくつもりらしい。とにかく、娘のやる気が続くまで見守ることにしました。
集中すること約1時間。なんと、9枚のフェルトに漢数字を縫いました!その漢数字の意味が途中で分かったのですが、どうやら「小学1年生から6年生、中学1年生から3年生」の意味らしい。もちろん、漢字なんて教えてはいないので、娘の知っている漢数字は「一、二、三だけ」。「四、五、六」はわたしがチャコペンで書いて、その上をチクチク縫っていました。
でも、やってみると、この漢数字がよかった!
とても縫いやすそうでした。曲線がほとんどないので、なみ縫いしやすい。子どもからしても、「漢字で一から六まで縫えちゃった!」という達成感を味わえたようで、大成功でした。
【ポイント】子どものやる気をサポートする☆ちょこっとアイデア
☆フェルト! これが薄い布だったら、縫いにくかったと思います。前回のマスクですぐに飽きてしまったのは、もしかしたら布にも原因があったのかもしれません。
☆針も短めなものを。長いと子どもの手には大きすぎて縫いにくいと思います。
☆カラフルなものを。フェルトは家にあったものでしたが、色が選べたのもうれしかったようです。糸も「何色がいい?」と子どもに選べせるといいと思います。黒いフェルトには、ちゃんと見やすいオレンジを選んでいました。
☆なみ縫いできる&単純なものを。うちはたまたま「漢数字を書きたい!」といったのでよかったのですが、もしむずかしい形を選んだら、大変だったかも。そんなときは、「はじめの一枚は練習ね」といって、一本線を縫う練習をするといいと思います。その次に、子どもが書きたいものを書いて縫ってみる。うまくいかないのは当たり前。むずかしいところは、親が手伝ってもいいと思います。うちのように簡単なものを何枚も仕上げたい子もいれば、一枚を時間をかけて仕上げる子もいると思います。「子どもがやりたい!」という気持ちを大切にサポートするといいですよ。
【おまけ】やってみて分かった「裁縫のよいところ」
実際に、5歳児の裁縫する姿を見ていて、気づいたことがありました。それは、「幼児が裁縫で得られるものがある」ということ。では、具体的にどんなことなのかを説明していきますね。
①集中力がつく
我が娘、普段大好きなお絵描きをしていても、作業時間は30分くらいです。それが、1時間以上「裁縫」に夢中でした。一針一針集中していると、あっという間に時間がたったようです。裁縫は「集中力」をつけることができる。無心で針を動かしていると、心も穏やかになるような気がするのは、大人の感覚なのかな。わたしは、裁縫をはじめると、心が落ち着くようになりました。
②手先を使うと脳にも刺激が!
以前、「入学までに身につけておきたいこと」でも紹介しましたが、幼児期に指先を使う遊びをおすすめしています。この裁縫も、まさに指先を使うもの。縫い目がどうこうは別として、指先を使って縫う動きは、幼児期にもぴったり!この先、またやりたがるようだったら、玉結びや玉止め、針通しなど、少しずつステップアップできるかなと思っています。
③将来に役立つ生活力が身につく
小学校に入れば、5年生の家庭科で裁縫の学習をします。でも、料理や裁縫は将来の「自立」に直結する大切な力です。だから、5年生になるのを待つのではなく、子どもが興味をもったときに教えるのが○!一生ものの力になります。
④作品ができると達成感を味わうことができる
今回のフェルト9枚。これだけでも、娘にとっては「みんなに見てもらいたい!」くらいうれしいものになりました。大きな達成感を味わっています。少しずつ、自分で作った作品が増えていけば、自信にもつながりますね。
【まとめ】5歳児でも裁縫デビューはできる!
「針仕事は、まだはやい」と勝手に思っていました。でも、5歳児に料理を教えるのと同じように、裁縫を教えてもいいんだと気づきました。そして、思っていたよりも、安全に作業していました。「針がささると痛いよ」なんて言わなくても、慎重に作業する娘。痛いと分かっているのか、わたしが痛がっていたのを見ていたからか、けがすることもなく、裁縫を楽しんでいました。
そして、「基本」だけ教えれば、あとは自分で工夫するということも分かりました。一針一針縫うことに慣れてくると、連続して縫っていました。教えてもいないのに。「こうやったら、簡単だよ~」と、わたしに教えてくれるほど。
子どもっておもしろいですね。あれこれ言わない方がいいのかもしれません。自分なりに考えて、工夫する力があるんだなぁと驚きました。
これを機に、裁縫に目覚めてくれたら…と、心の中でニヤニヤしているわたし。娘が裁縫好きに育ってくれたら、裁縫音痴のわたしとしてはラッキー♪ 思うようにはいかないと思うので、期待しないで見守ります。
「おうちで裁縫タイム」。リラックスできるBGMをかけながら、親子でチクチクしてみませんか。けっこう癒しの時間になりますよ。
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