「子どもを叱ってばかり…」そんな時に試してほしい!気持ちが伝わるたった1つの方法

子どもとの接し方
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子育てをしていると、どうしても叱る場面に遭遇します。

「叱りたくないけれど、スルーできない」「でも、叱ってばかりだから、できるなら叱りたくない」

そんな葛藤の中、子育てされている方も多いのではないでしょうか。

子どもがまだ赤ちゃんの頃は、何をやっても「よくできたね」「すごいね」とほめることができたのに、少しずつ大きくなるにつれ、ほめることよりも注意することの方が増えていく…という相談を受けることがあります。

わたし自身も、子育ての中で「これは見過ごせない」と叱っていたら、いつの間にか叱ってばかり…の負の連鎖に陥ったことがありました。叱った後は自己嫌悪。叱ったからといっても、子どもに響いているかというと、そうでもないとがっかりしますよね。

今日は、長年、学校で実践していたこと、自分の子育てでも効果があった方法をご紹介したいと思います。むずかしいことでもなく、誰でも、すぐにできるとっても簡単な方法です。さらに、やることは、たった1つだけ! 簡単なのに意外と即効性があるので、ぜひお試しください。

まずは、叱ってばかりの状況だとどんなことが起こるのか、どんなふうに叱ると子どもに伝わるのかをお伝えします。ご自身の叱り方を見直したり、叱られている子どもの気持ちを考えるきっかけになればと思います。

それでも、うまくいかない場合にはこれ!「たった1つの方法」をお伝えします。参考にしていただけたら、うれしいです。

子どもを叱ってばかり…だとどんなことが起こるのか?

子どもはいろいろなことを試しながら、いいこと・悪いことを学んでいきます。そのため、どうしても「それはダメなことなんだよ」と伝えなければならない場面が訪れます。叱りすぎているから、今回はいいか…とスルーしたくなるときもあるかもしれませんが、子どもの「学びの機会」は大事にしなくてはなりません。

では、叱り続けていくと子どもはどうなるのでしょうか。

〇 「自分なんてもういいや」と自暴自棄になる

〇 「自分はダメな子なんだ」と自信をなくす

〇 「自分のことは嫌いなんだ」と親からの愛情を感じられなくなる

すべてに共通していえるのは「自己否定」です。自分自身に対して悪いイメージをもち、自暴自棄になり乱暴な言動が増える子もいます。また、自分に対してまったく自信をもてなくなり、新しいことにチャレンジする気持ちが育たなくなることもあります。お友だちとのかかわりに影響がある場合も。

親は愛情をもって叱っていたとしても、それを感じ取れる子はとても少ないです。親から嫌われていると誤解してしまう子も中にはいます。そうなると、親子関係にも影響が出てきます。「どうせ嫌われているんだから…」と言うことを聞かなくなったり、反抗的な態度に変わったり…ということもあります。(思春期特有の反抗期とは違いますが、時期が重なると原因がわかりにくくなります)

叱られている子どもの気持ちを考える

叱られ続けている子は、どのような気持ちなのでしょうか。

もし、働いている方がこれを読んでくださっているのであれば、職場の上司や同僚から何度も何度もダメ出しされたり、注意されたりし続けている自分を想像してみてください。

ある程度、子どもの気持ちが理解できるのではないでしょうか。

凹みますよね。自信がなくなり、自主的に行動できなくなりませんか。「これをやったら、また叱られるかも」と動けなくなりませんか。「自分ばかり叱られて、これって嫌がらせ?」と不安になりませんか。「会社にいられなくなったらどうしよう」と心配だけど、誰にも相談できない状況になったら、苦しくて仕方ないですよね。

実際、子どもがここまで考えるかといえば、そうではないかもしれません。一人ひとりの性格にもよるので、「うちの子は、叱られ続けてもまったくへこたれていない」と感じられる子もいることでしょう。

でも、なんともないようで、心の中では悲しみや苦しみを抱えているかもしれません。

以前受け持ったお子さんで、「家の中ではみんなを笑わせるキャラだから、家ではくやしくても泣けない」という子がいました。小さな頭で、いろいろなことを考えているものです。

どんな子でも、叱られるということで何らかのダメージは受けているもの。それが続けば、ダメージは蓄積されていきます。

叱り方の工夫

では、どうやって叱れば、子どもたちに伝わるのでしょうか。

学校の現場で常に行っていたのは「まずは子どもの話を聴く」ということです。先生たちの中には、頭ごなしにガツンと叱るスタイルをとっている方もいます。ただ、その場しのぎで終わってしまう危険があります。子どもたちは「怒られた」という感覚はもちますが、「なぜ叱られたのか」がわからないということが多いです。

それが続くと、先生の顔色を見て行動するようになったり、その先生がいないところでは好き放題というような状況になったりすることも考えられます。

子どもたちが叱られるようなことをした場合、「なぜそれをしてしまったのか」よく聴くことが大切です。大人が知らない事情があったのかもしれません。その子の心の声をまずは聴くこと。「叱る」と「怒る」は違うもの。感情的に怒ることは、何の解決にもなりません。

子どもが自分のしたこと、なぜしてしまったのかを、自分の言葉で話すことに意味があります。子どもたちは、話しながら、自分自身の行動を振り返ることができるのです。

中には振り返りながら「あぁ、これはダメだったのかも」と気づく子もいます。または相手がいる場合には、悪いことばかりを主張し、自分自身に目を向けることがむずかしい子もいます。

どちらにしても、この振り返りはとても大切です。言葉で伝える中で、気持ちもだんだん落ち着いてくることが多いです。

気持ちが落ち着き、振り返ることができたら、ようやく、大人が話す番。子どもの話の中で疑問に思ったことを詳しくきいたり、本当に伝えたいことをきちんと伝えます。大切なことは、「なぜ」です。「なぜダメなのか」を伝えることが大切です。

子どもは大人よりも経験値が低く、想像できる範囲もとても狭いです。たとえば「ほかの人に迷惑になるでしょ!」と言っても、どんな迷惑になるのか子どもはなかなか想像できません。具体的にどんな人がどんなことで困るのかを伝えることで、「あ、そういうことか」と納得できます。

「叱ってもなかなか伝わらない」と思う方は、もしかしたら伝え方がわかりにくいのかもしれません。

それから、叱る時間が長ければ長いほど、子どもたちは何が悪かったのかがわからなくなってしまいます。特に、小学校低学年くらいまでの子は、端的に短い時間で叱ることをおすすめします。

それでも改善しない場合は、これを試そう!

単発で叱る場合には、ダメージを受けても回復することができます。でも、何度も叱られる場面が増えてくると、ダメージが回復される前に次のダメージを受けることになるわけです。回復できないまま、また叱れ続ける…というイメージです。

そんなときは、叱る前にこれを試してみてください。

ぶあ
ぶあ

いっしょに遊ぼう計画!

叱ることが増えると、どうしても子どもとの距離があいていきます。今までかわいく思えたことがかわいくなくなったり、ほめるところが見つからなくなったり…そんな状況になることもあるのではないでしょうか。

そんなときは、いっそのこと、子どもといっしょになって、童心にかえって遊んでしまうのが〇!ゲームでもボール遊びでも、鬼ごっこでもなんでもかまいません。大事なことは、思いっきり遊ぶこと。本気で遊ぶこと!

「そんなの無理…」という方には、お散歩もおすすめです。「ちょっと遠くのスーパーまで歩いて買い物に行こうか」でもいいと思います。2人だけの時間を設定してみてください。

そして、その時間は、めいいっぱい楽しむこと。親が楽しんでいる姿は、子どもも見ていてうれしいものです。「自分といっしょにいると楽しいんだ」と感じてもらえるだけで大成功。

遊びながら、散歩しながら、笑いあうこと。それだけで、子どもたちは楽しいし、うれしい。そして、安心します。

試した後の子どもの変化

子どもたちの心の土台が安定します。「嫌われているんじゃないか」と不安だった子は「そうじゃなかった」とほっとする。「自分はダメな子」と自信をなくしていた子も、ちょっと安心でき前へ進める。自暴自棄になっていた子は親との関係を見直すことにつながります。

たった1回で効果が見られることが多いですが、それまで受けてきたダメージが大きければ、何回も時間をかけて対応していくことも大切です。

でも、この土台ができると、子どもにこちらの言葉がす~っと入っていくようになります。不思議ですが、今まで何度もそんな経験をしてきました。

やはり、信頼関係があってこそ、気持ちが伝わるんだなと感じます。親子といえども、叱られ続ければ子どもは不安になったり傷ついたりするものです。絶対的な安心がゆらぐ。でも、叱らなければならないことはあります。その絶対的な安心がゆらいでも、また「大丈夫だよ」と戻してあげればいいんだと思います。

【まとめ】子どもは自分を受け入れてくれる大人に心を開く

今まで、たくさんの子どもたちと出会ってきて思うことは、「気持ちが伝わらない子はいない」ということ。どんな子でも信頼関係を築ければ、子どもたちは心を開くし、叱ったとしても子どもたちは自ら反省できるようになっていきます。

子どもはとても繊細です。自分を否定的に見ている大人を見抜きます。だからこそ、たとえ失敗したとしても、叱られるようなことをしてしまったとしても、その子自身を否定することがないように気をつけたいものです。

「その行動はダメだったけど、あなたがダメな子というわけではないんだよ」

そこがむずかしいけれど、とても大切だと考えます。

子どもと一緒に遊んだり、楽しい時間を過ごしたりすることは、大人にとっても大切な時間。新たな子どもの成長に気づいたり、童心にかえることで子どもの気持ちを思い出したりもできます。

「親の気持ち、子知らず」の通り、子どもには親の気持ちがわかりません。でも、親は子どもの気持ちがわかるはず。だって、みんな、昔は子どもだったのだから… ただ忘れてしまっているだけですよね。

子どもを叱ってばかりの自己嫌悪からも解放されるので、ぜひ悩んでいる方がいらっしゃったら、試してみてください。親の笑顔は、子どもの一番のエネルギー源です☺

プロフィール
ぶあ
ぶあ

教育コンサル・アドバイザー/WEBライター/チャイルドコーチ
10年以上の小学校教員経験&コーチングを活かした子育てを実践しながら、その経験をもとにコーチング子育て、おうちで使えるコーチング法など、オリジナルメソッドを公開中。現役時代には発信できなかった「教師の本音」、若い先生たちに伝えたい「ちょっとしたノウハウ」を伝授!
子育ても生き方も、もっともっと自由でいい!まわりの「ものさし」に合わせるのではない、肩の力をぬいた「子育て」「教育」が必要☆
旅大好きな昭和アナログ世代。結婚して子どもが生まれても、旅人魂は変わらず。夢は「旅するように生きること」。

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