意識してつかっていますか? 子どもが変わる「言葉の力」

子どもとの接し方

長い教員生活の中で、常に子どもたちに伝えていたことがあります。

それは「言葉の力」

どのように伝えるか、どのように発するか

それだけで、言葉には不思議な力が宿る。

実際に、たくさんの子どもたちとかかわってきて、子どもにかける言葉ひとつで、子どもが変わること。子どもが発する言葉を大切にひろうことで、子どもの心が救われること。子どもが浴びる言葉が変われば、子どもが大きく変化すること…を実感してきました。

お子さんとの関係がうまくいかないとき、お子さんにうまく言葉が伝わらないとき、自分が発している「言葉」の影響かもしれません。環境を変えることはむずかしくても、言葉による環境を変えることは、意外と簡単にできるもの。

身の回りの「言葉」を見直し、つかう「言葉」を改善するだけで、子どもにも、そして自分自身にも変化が訪れることがあります。

今日は、そんな「言葉の力」をお伝えできたらと思います。

親の「言葉」は、子どもに直接影響する

親の…と書きましたが、先生でも、祖父母でも、子どもにかかわる立場の方なら、すべてにあてはめることができます。

大人の「言葉」かけによって、子どもは大きな影響を受けています。マイナスな言葉、暴力的な言葉をたくさん浴びて育った子は、マイナス思考や短絡的な思考になりがちです。

一方、プラスの言葉、前向きな言葉を浴びて育ってきた子は、ちょっとした問題に遭遇してもプラス思考で解決したり、的確な言葉遣いで友だちとかかわったりすることができます。

つまり、その子のまわりにどんな「言葉」があったかで、その子の思考に大きな影響を与えるわけです。

あなた自身がマイナス思考だったり、カッとなると暴言が出たりしてしまうようなら、そんな環境で育ってきたからかもしれません。ご自分のお子さん、またはかかわっている子どもたちに、いつもどのような「言葉」をかけていますか。その「言葉」のように、お子さんは育っていませんか。

「言葉」は思考そのもの

思考を言語化することの大切さは、いろいろな本でも書かれています。

ビジネスの成功者といわれている人の多くが、自分のやるべきこと、やりたいことを具体的に言語化しています。言語化することで、思考が整理され、その思考が現実のものとなる。実際に、そういった過程を体験されている方もいるのではないでしょうか。

子どもにとっても「言葉」は思考そのもの。さらに、子どもたちは、現在進行形で言葉を学んでいる段階のため、語彙が少なかったり、表現方法が乏しかったりするものです。

その「言葉」を豊かにするためにも、まわりにいる大人がつかう「言葉」がとても大切になります。

深く考えたり、自分の思いを的確に表現したりするためにも、できるだけ多くの「言葉」に触れる経験が必要です。そして、自分の思いや考えを「言葉」で表現できる力を身につけていくこと。そうすれば、カッとなって暴言が出ることもなくなり、言葉によって人を傷つけることも減っていきます。

子どもの「言葉」は、鏡

家の中で乱暴な言葉をつかっていないのに、突然乱暴な言葉づかいになって驚く…という経験をされた方もいるのではないでしょうか。

子どものいる環境は、家庭だけではありません。幼稚園、保育園、学校、習い事、さまざまな場所で、子どもたちは「言葉」を学んでいきます。そして、その「言葉」は環境そのものです。

クラスにやんちゃな子がいて、いつも乱暴な言葉を発している。その子を制するために、先生も乱暴な言葉で抑えようとする。そのうち、クラス全体が乱暴な言葉であふれていく。

そんな環境にいる子どもは、どのようになるでしょう。はじめは、耳をふさぎたくなるような心境でしょう。それがいつしか、その環境に慣れていく。乱暴な言葉の世界が日常になっていくわけです。日常化した乱暴な言葉に、その子は反応することもなくなり、そのうち、その子自身が乱暴な言葉を使い始めるかもしれません。

つまり、子どもは順応するということ。その子の意志にかかわらず、順応せざるを得ない場合もあるのです。

子どもの「言葉」は、今、その子がどのような環境にいるのかを、鏡のようにうつしだします。いつもと違う「言葉」を発したとき、今までとは違う「言葉」をつかい始めたとき、「あれ?」と少しアンテナをはってみてください。

その子がうつしているものは、何なのか?親の「言葉」なのか、それとも違う場所なのか。

子どもが無意識に出しているSOSである場合も多くあります。

子どもにもたらす「言葉の力」

ここからは、プラスの言葉の力をみていきます。

自信がない子が「みんなと同じことができない」と落ち込んでいたとします。どのような言葉をかけますか。

みんなスピードが違うから、まわりの子と比べなくてもいいんだよ。

まったくできなかったのが、一回できるようになってすごい!

はじめは、みんなできないところからのスタートだから、だいじょうぶ。

いろいろな言葉かけができると思います。大切なことは、その子の気持ちに寄り添い、「できなくても大丈夫」「がんばっていることは知っているよ」というメッセージではないでしょうか。

「できない自分でも大丈夫」という根っこ、そこから少しずつ成長していこうとする力があれば、子どもはぐんぐん伸びていきます。はじめは、自信がなかった子も、少しずつ自信をつけ、できることが増えるたびに、もっと自信がついていきます。

自信のない子は、マイナスの言葉を発することが多いです。そこで、あえて、まわりにいる大人がプラスの言葉をかけてあげる。マイナスをプラスに変えてあげる。

そうすれば、子どもの思考は少しずつプラスに変わっていきます。そのうち、大人がプラスに変えてあげなくても、子ども自身がプラスの言葉で自分自身を励ますことができるようになっていきます。

【まとめ】「言葉」は思考!思考は習慣化する!

「言葉」は、思考に直結します。そして、思考は、何度も繰り返していけば、習慣化されます。

つまり、前向きな言葉のある環境で育てば、そのような言葉を日常的に使うようになり、思考もプラス思考になる。それが習慣化されれば、たとえこの先道に迷ったり、大きな挫折を味わったりしても、プラス思考で乗り越えることができるのです。

自分がどのような「言葉」をつかって生活しているのか。普段はなかなか考える機会がない方も、少し考えてみてはいかがでしょう。

自分がつかっている「言葉」の力は、自分自身にも影響を与え、そして、身近な人にも影響を与えます。

いろいろなことを吸収し、成長していく子どもたちにとって、「言葉」は、環境そのもの。どのような環境で育つのか、その子の受けている「言葉」の力が、大きく影響します。

そして、この「言葉」のすばらしいところは、いつからでも変えられるということ。

習慣化した「言葉」はすぐには直らないこともありますが、それでも、「変えよう」と思った瞬間から変えることができる!これって、すごいことではないでしょうか。

今まで、あまり意識していなかったなぁという方は、今から意識して「言葉」をつかってみてください。お子さんの「言葉」に敏感になっていなかったなぁという方は、お子さんがどんな「言葉」をつかっているのか観察してみてください。自分自身のマイナス思考が気になった方は、今から「プラスの言葉」を意識してつかってみましょう。

その小さな一歩が、必ず、身近な子どもの変化につながりますよ。

千里の道も一歩から!

プロフィール
ぶあ
ぶあ

元小学校教員×チャイルドコーチ
10年以上の小学校教員経験&コーチングを活かした子育てを実践しながら、その経験をもとにコーチング子育て、おうちで使えるコーチング法など、オリジナルメソッドを公開中。
子育ても生き方も、もっともっと自由でいい!まわりの「ものさし」に合わせるのではない、肩の力をぬいた「頑張らない子育て」を実践☆
旅大好きな昭和アナログ世代。結婚して子どもが生まれても、旅人魂は変わらず。夢は「旅するように生きること」。

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