小学校の子どものトラブル 担任に伝えても解決しない場合には…

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小学生の連絡帳の書き方を以前ご紹介したところ、たくさんの方に読んでいただいているようで驚きました。

それほど、悩まれている方が多いのだということですね。

中には実際に「担任の先生に手紙を書いてみたけれど、その後の進展がない…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今日は、元教員だった経験から、トラブルがあると手紙を渡したのにもかかわらず、進展がない場合の対応法をお伝えします。進展がない場合には考えられる理由をもとにご説明します。

子どもにトラブルはつきもの。特に、小学生は友だちとの関わり合いを学ぶ、大切な時期です。人に嫌がることを言ってしまった、人から嫌なことを言われた、けんかした、友だちにうまく気持ちが伝えられない…、たくさんのモヤモヤから子どもたちは学んでいきます。

ただ、ときにそれを子どもたちだけで解決するのは、なかなかむずかしいこともあります。大人の助言やサポートが必要な場合も多くあります。家庭と学校が上手に連携できれば、多くのトラブルは解決することを実際に見てきました。

学校と家庭が上手に連携するひとつが、連絡の仕方であり、対応方法だと思っています。トラブルを子どもの成長につなげられるようサポートしていきましょう。

では、トラブルが起きて担任の先生に連絡をしたけれど、進展がない場合の対処法です。あきらめるのはまだ早い!参考にしていただけたら、うれしいです。

担任に連絡しても進展がないわけ① 現在対応中の場合

一番、考えられるのは、現在進行中の場合です。連絡を受け、対応をしているが、まだ解決の糸口が見いだせない状況が考えられます。

というのも、学校でトラブルを解決するのは、なかなか大変なことなんです。子どもに個別に話を聞き、話を擦り合わせる。当事者の話が合えば、話し合いに進みますが、中にはお互いに言っていることが食い違う場合がもあります。

また、この話を聞く時間をいつとるのか。休み時間しかないんですね。限られた時間の中で、聞き取りを行い、擦り合わせをし、合わない場合には、またその場にいたほかの子どもたちに個別に話を聞いていく。事実がはっきりしたら、ようやく事実をもとに話し合うことができるんです。

時間をかけて、問題に対応しているから、進展がないように思える場合もあります。トラブルの内容にもよりますが、当事者がお休みしてしまって話が聞けないということも考えられますので、少なくとも一週間くらいは待ってみて、それでも学校から連絡がない場合には、こちらから連絡してみましょう。

担任に連絡しても進展がないわけ② すでに対応済みの場合

すでに学校では話し合って、担任としては対応済みだと思っている場合もあります。本来なら、家庭からトラブルの連絡をもらった場合、必ず家庭に報告をするものですが、先生の中には「小さなトラブルだから…」と連絡をしないこともあるようです。

子ども同士「ごめんね」が言えたからいいね…というような対応。子どもが納得しているから、親には連絡しなくてもいいと思っている先生が少なからずいます。この場合には、お子さんに確認してみることをおすすめします。

もし、お子さんが解決していると感じているなら、そのままでもいいかもしれません。でも、もしお子さんがまだモヤモヤしている様子でしたら、どこにモヤモヤしているのかを聞いてあげてほしいと思います。

実際に、トラブル時の先生の対応がきっかけで、不登校になる子もいます。学校の先生は、小さなトラブルでも目の前の子どもにとっては、ものすごく大きな出来事かもしれないという気持ちで、対応してもらいたいなと思います。

担任に連絡しても進展がないわけ③ まったく対応していない場合

これは、あってほしくないな…と思いますが、担任が一人で抱えて判断し、まったく対応していない場合。

私が教員時代は、常に他の先生や管理職と情報を共有するようにしていましたが、中には自分一人で抱え込んでしまう先生もいました。自分一人の判断は、特に大きな判断ミスにつながります。

担任の先生に連絡したのに、まったく進展がない場合には、他の先生に相談してみることをおすすめします。もし、担任の先生が他の先生と情報を共有しながら対応している場合には、他の先生に相談しても何も問題はありません。「今、対応中なので、少し時間をください」というような返事が来るはずです。

一方で「え? そんなことがあったんですか??」というような反応の場合には、他の先生と共有されていない可能性も考えられます。

トラブルが大きければ大きいほど、通常は学校全体で共有し対応しているはずなので、「一度、担任の先生に相談しているのですが…」と管理職に電話してみましょう。そこで「担任から聞いています」という答えであれば、今、どのような対応をしているのかを説明してくれるはずです。

担任に連絡しても進展がないわけ④ 対応がうまくいっていない場合

担任の先生が対応してくれてはいるけれど、なかなか解決に結びつかない場合もあるかと思います。解決どころかどんどん沼にはまっていくように悪化していく…。そんなケースも少なからずあります。高学年になればなるほど、解決するまでに時間がかかることも。

担任の先生一人が一生懸命対応してくれているのに、まったく解決しそうにない場合には、直接管理職または児童支援の先生に相談にいきましょう。電話ではなく、直接会って話をすることをおすすめします。

アポを取った時点で、管理職や児童支援の先生は必ず、担任の先生にどんなトラブルなのか、どう対応しているのかなどを詳しく聞き取ります。担任の先生だけでなく、他の先生が介入することで、解決に進む場合もあります。解決まではいかなくとも、学校としての支援や対応を具体的に話し合うはずです。うまくいけば、直接会う日までに、なんらかの進展があることも考えられます。

担任に連絡しても進展がない場合には… 遠慮せずに連絡を!

「学校の先生は忙しいから…」「クレーマーだと思われたらどうしよう」いろいろな思いから、遠慮して先生からの連絡を待っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

でも、忙しいからこそ、後回しになってしまうことも考えられます。

また学校は時間にゆとりがなく、早急な対応をしているつもりでも、学校外の人から見ると、まったく進展しているように見えないこともあるかと思います。大人同士のトラブルとは違い、相手は子ども。子どもの主張が変わったり、記憶があいまいだったり、なかなかうまく話し合いが進まない場合もあります。当事者がお休みしてしまったりすれば、なおさら時間がかかります。

それでも、担任の先生に連絡をしてからずいぶん経っているのに…という場合には、「その後どうですか?」と一度連絡をしてみましょう。ここでの遠慮は必要ありません。子どもも親もモヤモヤしているよりは、連絡をしたほうがいい!

私の知っている限りでは、子どものトラブルにはすぐに対応する先生がほとんどです。でも、もし「まだ対応していません」「ちょっといろいろあって…」と言い訳するような先生だとしたら、残念ながら…その先生に対応してもらっても解決するのはむずかしいような気がします。その場合には、担任以外の先生(管理職)に相談し、対応してもらうのがいいでしょう。

私自身、親の立場で今まで何回か、子どもの担任の先生にトラブルの相談をしたことがあります。その対応の仕方も、やはり先生によってさまざま。元教員としては大きなトラブルだと感じながら、連絡したものの、子ども同士の「ごめんなさい」で終わってしまったケースもありました。一方で、手紙を渡したその日に対応し解決できていなくても、放課後に電話で途中経過を丁寧に説明してくれた先生もいました。

本当に先生によって、対応の仕方が違うんだなということを、身をもって実感しています。教員の忙しさや子ども対応の大変さは、本当によくわかっています。でも、子どもにとっては、学校に行く・行かないにつながる大きなトラウマになってしまう場合もあることを、忘れてはいけません。

またトラブルへの対応の仕方で、その先生がどんな先生なのか、先生の資質が見えるような気がしています。以前、先生についての投稿もしているので、興味がある方はぜひ読んでみてくださいね。

トラブルが学びになるのか、トラウマになるのか。大きな違いです。これは、話を聞いたり、介入したりする大人の対応によるのではないかと思っています。

学校で起きたトラブルは学校でしか解決できない場合もあります。(相手との話し合いなどは学校でしかできません)でも、目の前の子どもに対する対応は、家庭でもできることがあるかもしれません。どんな言葉をかけるのか、どう話を聞くのか、親の姿勢が子どもに影響することもあります。

トラブルはすべて学校任せではなく、家でできることはないかもちょっと考えてみてくださいね。

今、お子さんが直面しているトラブルが、お子さんの学び、成長につながることを心から願っています。

プロフィール
ぶあ
ぶあ

教育コンサル・アドバイザー/WEBライター/チャイルドコーチ
10年以上の小学校教員経験&コーチングを活かした子育てを実践しながら、その経験をもとにコーチング子育て、おうちで使えるコーチング法など、オリジナルメソッドを公開中。現役時代には発信できなかった「教師の本音」、若い先生たちに伝えたい「ちょっとしたノウハウ」を伝授!
子育ても生き方も、もっともっと自由でいい!まわりの「ものさし」に合わせるのではない、肩の力をぬいた「子育て」「教育」が必要☆
旅大好きな昭和アナログ世代。結婚して子どもが生まれても、旅人魂は変わらず。夢は「旅するように生きること」。

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