就学時健診に行ってきました。健診前に不安になっている方もいるのではないでしょうか。
特に、一人目のお子さんの場合は、「就学時健診って何をするの?」「事前に何か準備した方がいいのかな」「行ったら、どんな感じなんだろう…」といろいろ分からないことだらけ。ってことがありますよね。
そこで、今日は2020年度の就学時健診の流れ(自治体によって多少内容には違いがあると思います)と、元教員だからこそ「見ておきたいポイントや注意点」などをお伝えしたいと思います。せっかく小学校に行くのだから、ぜひ有意義な時間を過ごしてくださいね。
就学時健診の目的
学校保健安全法に基づき、翌年の4月に小学校(義務教育学校の前期課程・特別支援学校の小学部を含む)へ入学するお子さんを対象として、市町村が実施する健康診断です。
入学前に内科・眼科・歯科等について健診を行うことによって、お子さんの状況を把握するとともに、疾病等の疑いがある場合は早期の受診をお勧めし、学校生活に備えることを目的としています。
横浜市HPより
中には「異常が見つかったらどうしよう…」と心配される方もいるようですが、「見つからないよりも、はやく見つかった方がいい」と考えてみてはどうでしょうか。健康状態についても、早期発見・早期治療につながります。また、発達についても、はやい段階で気づき、その子に合った支援をはじめることはとても大切です。
何か心配なことがあれば、就学時健診で個別に相談しておくと、入学後も安心です。相談してみたら、それほど心配することではない場合もあります。また、専門家にみてもらうことで、どのような支援やサポート、声かけが必要なのかが分かり、日頃の子育てに活かすこともできます。何より、学校側と共有することで、入学後のサポート体制を事前に万全に整えることにもつながりますよ。
就学時健診の事前準備&持ち物
① 就学通知書(→これは入学式まで要保管!)
② 就学時健康診断調査票(母子手帳を見ながら接種済みワクチンを確認して記入)
③ 上履き(親・子ども)
④ 外履きを入れる袋(親・子ども)
⑤ 筆記用具
⑥ ハンカチ(子ども用も忘れずに)
⑦ マスク(親・子ども)
今年は、持ち物にはマスクが明記され、事前の検温、風邪症状の有無を記入する場所もありました。ハンカチは、眼科健診で目を隠すためにも使用するとのこと。眼科健診が通常通りであっても、トイレに行くこともあるので、ハンカチは忘れず持っていきましょう。
子どもの上履き、実は悩みました…買うか買わないか。
というのも、学校説明会前なので、上履きの色が指定なのか自由なのか、分からなかったからです。普段、園生活が上履きなら、そのまま持っていけばOKですが、我が子の保育園は裸足生活。上履きをわざわざ買わなくても、スリッパ(脱げないもの)でも代用できるけれど…
結局、白の上履きを購入することにしました!
理由は、入学前に上履き生活に慣れされておきたかったから~。
裸足生活は、健康にはとてもいいのですが…園だけじゃなく、家でも一年中裸足の娘。さすがに、靴をはくときには靴下をはきますが、家に帰ったとたんに靴下も脱ぐので、上履き生活に不安がありました。家の中で上履きで過ごすわけではありませんが、就学時健診をきっかけに上履きというものに慣れておくのもいいかなぁと思ったんです。
結果、買ってよかった!
娘は「小学生みたい!」とウキウキ気分で履く練習をしています。もし、学校指定の色が白じゃなかったら、大きめサイズを購入したので、入学後は災害用とかにしてもいいかなと思っています。
就学時健診の当日の流れ
① 受付
② 受付後 子どもは10人ずつのグループになり、健診へ。親は、体育館へ移動。
③ 体育館で待つ間、書類記入。記入後は子どもが戻ってくるまで、ひたすら待つ。
④ 子どもが戻ってきたら、順番に呼ばれて、健診結果を聞く。相談したいことがあれば相談。
⑤ 終了
娘の学校では、受付に時間差をつけていたので、スムーズに終わった方だと思います。
受付から終了まで約1時間でした。整理番号が100番くらいまでだったのですが、最後の方の受付でも約1時間で終わっていたので、「思ったよりはやかった!」と印象です。うわさでは、1時間半~2時間半と聞いていたので。
あと「受付時間前には並ばないように」と事前に郵送されてきた紙に書かれていたのに、受付時間5分前に行くとすでに行列ができていました。受付がけっこう並びました…。早めに受付をすれば、早く終わるけれど、早めに行かなくても1時間で終わったので、そんなに焦ることもないのかと思います。
子どもと分かれて体育館に行くと、イスが並べられていて、子どもの整理番号の場所に座るように言われます。書類を受け取り、座りながら書類記入。
特に、全体での説明などはなく、体育科のステージにスライドで注意事項や流れなどが常に表示されていました。記入する書類も少なく、すぐに終了。ただ、保育園に入った年を書く欄があって、平成何年かでちょっと悩みました。
今年は、ソーシャルディスタンスでイスとイスの間がかなりあいていました。ギューギューじゃないのはよかったです。近くにいる知り合いママと話しながら待つというのには、ちょっと遠すぎる感じでした。
印象としては、やっぱり幼稚園ママたちは、知り合いが多い感じ。わたしを挟んで、右と左に座った方が知り合いだったらしく、そのまま会話をはじめてびっくりしましたが…。かなり距離があるので、会話も一瞬で終了。
もらった書類を読んで待つにしても、時間をもてあますと思うので、本を持っていくのもいいかもしれません。スマホで時間をつぶしている人が多かったです。
就学時健診の注意点
子どもと親が離れることを想定して、事前にお子さんに伝えておくといいと思います。うちは、同じ保育園のお友だちと一緒にまわれるように、時間を合わせて受付に行きました。
娘は、お友だちと一緒だから安心していました。特に、同じ幼稚園や保育園のお友だちが少ない場合は、知っている子がいない中で親と離れて行動することに不安を感じる子もいるのではないかと思います。
事前に「視力検査」の練習をするように書かれていたので、家で練習をしていきました。練習してよかったです。はじめての練習のとき、「C」のあいている場所をまっすぐ指さして、「こっち」と言っていたので…。指をまげてあいている場所を指すこと、右や左なども言うことを伝えると、すんなりできるようになりました。
「トイレに行きたくなったらどうするか」も事前に伝えておきました。そして、当日、本当に途中でトイレに行きたくなったらしいので、伝えておいてよかったです。人見知りやはじめての場所にドキドキしやすい子は、事前に伝えておくと安心だと思います。「どんなところでも大丈夫!」という子は、そんなに気にしなくてもいいかもしれませんね。
就学時健診で見ておくといいこと
学校によって健診の仕方が違うこともあると思いますが、もし親が教室をのぞく機会があるのなら、どんな感じなのか見ておくといいですね。上履きの色などもチェックできるといいかなと思います。学校によって、学年指定があるところや自由なところなど様々なので…。
教室をのぞくと、だいたいクラスの様子が分かったりします。ゴミが落ちていないか、きちんと整理整頓されているか、廊下に物が落ちていないか、そこだけ見ても学校やクラスの落ち着きが分かりますよ。落ち着いている学校は、だいたいきれいです。
そして、受付で並んでいるとき、体育館で待っている間、終わって帰るときなどに、他の子どもたちや保護者の雰囲気を見ておくといいと思います。
実は、学校の先生たちは、この就学時健診の様子でだいたいの学年色を把握します。保護者の様子、子どもの様子を観察しているんです。けっこう学年の色というのがあって「この学年は落ち着いている」「この学年はやんちゃな子が多い」など、集団で見える学年カラーがあるんです。それを把握してクラス分けをしたり、担任を決めるときの参考にしたりしています。
いち保護者として、どんな子がいるのか、どんな保護者がいるのか、見ておくといいと思います。入学後の心の準備ができますよ!
【まとめ】就学時健診はプレ登校!学校見学を兼ねちゃおう
子どもにとって小学校に入学することは、とても大きな出来事です。大人からしたら、すでに経験してきたことなので「入学式かぁ」「1年生ってこんなかな」「学校はこんな場所」とイメージが湧きますが、年長の子どもにとっては未知の世界。お兄ちゃんやお姉ちゃんがいない子にとっては、想像ができない場所です。
就学時健診で「小学校に行ってみる」「学校の中を歩いてみる」「親と離れて行動してみる」その一つ一つの経験が、子どもの「小学校」へのイメージにつながります。就学時健診で「楽しかった!」「一人で行動できた!」と自信をつける子もいれば、逆に「大丈夫かな」「一人で学校行けるのかな」と不安になってくる子もいると思います。
どちらの気持ちも大切!
不安な気持ちには、まず寄り添ってあげましょう!
入学してから、いろいろな「不安」が出てくるよりも、入学前に「不安」が分かれば、それを払しょくする手立てが考えられます。
たとえば、「登下校への不安」なら、入学前に一緒に通学路を歩く練習をしておく。
「勉強が不安」なら、ちょっとした知育ドリルのようなものでお勉強体験をしてみる。
「給食が不安」なら、給食風メニューで時間を区切って食べる練習をしてみる。
など、できることはけっこうあるものです。ちょっとしたことで、子どもの不安が払しょくできることも!
子どもの「不安」に寄り添って「じゃ、これやってみようか」と不安がやわらぐものを取り入れてあげるといいですね。
逆に、子どもの「不安」に対して「大丈夫!大丈夫!」でやり過ごしてしまうのはNG!
中には「言っても仕方ない」と不安を口にしなくなる子もいるでしょう。いつの間にか、不安を自分の心の中に蓄積していくことになるかもしれません。
不安は声に出して伝えてOK!その不安を共有して、どうしたら不安じゃなくなるのかを一緒に考えてあげることが大切です。その習慣が、悩みを一人で抱えないことにもつながりますよ。
「就学時健診」は子どもの状態を把握するためのもの。不安になることはありません。「就学時健診」をきっかけに、子どもの気持ちに寄り添いながら、入学への準備期間を有意義に過ごしていきましょう!
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