ずっと気になっていた「オーブン粘土」。
家のオーブンで陶芸ができてしまうという魔法のような粘土での陶芸体験をお伝えしています。
前編はこちら。
粘土に触れると、こころがからっぽになって、ストレス解消にぴったり。
かねてから、やってみたくてウズウズしていたオーブン粘土。ようやく試すことができたので、その様子の後編を今日はお伝えします。
オーブン粘土に興味がある方、陶芸好きだけどなかなか時間がなくてできていない方、子どもと一緒に粘土遊びの延長でできるので、ぜひ参考にしてくださいね。
【乾燥の目安】全体が白っぽくなったら。音も目安になる。
作ったときは、9月だったので、2日くらいで乾きました。全体が白っぽくなってきます。まだ、水分が残っているところは、色が濃いのでよく分かると思います。わたしは、念のため、もう1日おくことにしました。指ではじいて、音がカラカラっと陶器っぽい音になっていれば大丈夫。
これだけでも、使えそうなクオリティー!
作品のクオリティーではなく、粘土のクオリティーです。
やっぱり紙粘土とはまったく違いますね。これぞ、陶芸!という感じで、ワクワクします。
作るものの大きさによっても、乾燥度合いに違いがでてくると思うので、一番大きい作品が乾燥しているかどうかを確認することをおすすめします。わたしの場合は、一輪挿しを目安にしました。
【焼成】160℃~180℃のオーブンで焼いていく。
オーブン皿にアルミホイルをかぶせます。その上に、作品をならべて置いていきます。
一度に焼けそうな数でしたが、今回は初めての挑戦なので、2回に分けて焼成することにしました。(失敗を見越しています)
オーブンを160℃~180℃で、30分~60分と説明書きには記されています。トースターでは使えません。とりあえず、170℃で30分セットしてみました。30分たつと、ちょっとザラザラな感じになってきました。
ん? 焼き上がりのタイミングがいまいちよく分からない…
焼き上がると、粘土の色が濃くなるらしい。「買ったときの粘土の色になる」と書かれているので、はじめの色を覚えておくといいですね。もう20分延長してみました。
土っぽい色合いになったので、おそらくこれで焼成完了。
ちょっと失敗したのが、2種類の粘土を2色として使えばよかったということ。わたし、混ぜちゃったんですよね。混ぜると、はじめの色がよく分からなくなる。2色で模様のように使えばよかったとちょっと後悔です。
2種類の粘土で作ろうと思っている方は、ぜひ2色の色を活かして作品づくりをしてください。
【焼き上がり】焼き上がったら、冷ます。
焼き上がったら、オーブンから出して冷まします。コート剤をぬらないのであれば、冷ましたら完成になります。
今回は、耐水・耐油のコート剤をぬって仕上げます。耐水・耐油のコート剤をぬることで、食器として使えるようになります。食器として使うので、専用のコート剤を選んだ方がいいと思います。万が一、コート剤がはがれて口に入ってしまったり。安全性を考えて、専用のものを購入しました。
わたしが買ったのは、オーブン粘土と同じメーカーから出ているコート剤。しっかり「食器用として使用可」と書いてあります。
食器として使わないのであれば、ニスでもいいと思います。汚れがつきにくくなるし、発色もきれいになるので、おすすめです。
【コート剤】作品に筆でコート剤をぬっていく。
焼成後、冷めたことを確認し、コート剤をぬっていきます。筆でなでるようにぬっていきます。
コート剤がかたい場合は、水でうすめてもOK。空気が入らないように、均一にぬった方がきれいに仕上がります。
ここで再び、難関が!
一輪挿し、複雑な形にしたから、コート剤がぬりにくい!
慣れている方なら問題ないと思うんですが、口を小さめに作った「一輪挿し」。コート剤を内側にぬるのに、苦戦しました。でも「一輪挿し」だから、耐水はしたい!なんとか、ぬりました。
その他の作品は、ぬりやすかったです。コート剤は一度でぬるのではなく、数回にわけてぬった方がうまくいくと思います。たとえば、箸置きの場合、箸を置く上の部分をまずぬる。乾いてから、裏側をぬるようにすると、コート剤がくっつくことなく、きれいに仕上がります。
コート剤は独特な匂いがするので、換気のよい部屋で作業した方がいいと思います。ニスほど刺激臭ではないです。
それから、わたしが今回使ったコート剤。ぬって仕上げた作品は加熱するなど調理器具としては使えないので、注意が必要です。加熱する用途では使わないので、問題なしですが、食器として使う場合には、加熱するときには別の容器で加熱し、盛り付けるときに使えばいいのではないでしょうか。
今まで、陶芸家の先生と作ったラーメンどんぶり、コーヒーカップなども、加熱せずに使っています。熱いものを入れても大丈夫なので、電子レンジで使わないように気をつければ、長く使うことができますよ。
【2度目の焼成】コート剤を乾燥させ、再び焼く。
コート剤を乾かして、もう一度オーブンで焼きます。今度は、さきほどよりも低い温度100℃~120℃で15分~30分焼きます。
焼き上がったら、冷まして、ようやく完成~!
粘土で形を作る時間よりも、焼成時間の方が長い。でも、これがドキドキして楽しいんですよね。今回は、はじめてということもあり、土そのものの色を活かせる粘土を使ってみました。そのため、色はつけていません。でも、色をつけることもできます。
色をつける場合は、コート剤をぬる前に、色をぬるようにしてください。絵の具はアクリル絵の具で大丈夫です。100均でも売っていますね。アクリル絵の具で野菜スタンプで遊んだ残りがあるので、次は白いオーブン粘土を買って、色をつける作品を作ってみようかと思っています。
【まとめ】日常使いができて楽しい!陶芸でこころも整う。
土って不思議ですね。子どもも、泥んこ遊びが大好きだったり、砂場で砂をずっと触っていたりするけれど、この感覚って大人も同じなのかもしれません。
紙粘土で満足していたけれど、やっぱり陶芸は楽しい!すっかりはまりそうです。
無駄に作ってしまうと、後悔することもあるので、必要なものをオーブン粘土で作っていきたいと思います。陶芸教室に通うのもありだけど、家でこんなに簡単にできるなら、今は「おうち陶芸」もあり!次に向けて、ろくろの代わりになるものを考えようと思います。
今回、ろくろの代わりにはならなかったけど、クリアケースを小さめに切って使いました。クルクル回しながら作品が作れるので、意外と便利でしたよ。
興味がある人は、オーブン粘土、ぜひお試しを~!ちょっとゆたかな気持ちになれました。
本格的にはじめるなら、こういう道具があったら便利かも。
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