早生まれは本当に不利なのか? 早生まれとして生きてきて思うこと。

生き方

突然ですが、みなさん、この記事見ましたか?

労働経済学を専門とする東京大学大学院経済学研究科の山口慎太郎教授は、7月11日に公表した論文(Month-of-Birth Effects on Skills and Skill Formation)で、生まれ月による差は想像以上に長く続くとする研究結果を発表した。

「早生まれの不利は、高校入試にもあらわれています。3月生まれと4月生まれで入学した高校の偏差値を比べると4.5も違います。大学の進学率も早生まれのほうが低く、これは日本に限らず、アメリカやカナダでも同じ傾向があります。さらに早生まれの不利は大人になっても消えず、早生まれの人は30〜34歳の所得が4%低くなるという研究報告が出ています」

msnニュースより 山口教授談

はっきりいって、衝撃でした。

というのも、わたし、早生まれ。夫も、早生まれ。生まれた娘も早生まれ。

ぶあ
ぶあ

家族そろって、早生まれ。

絶望的ファミリーってこと!?

ということで、今日は「早生まれは本当に不利なのか?」を検証していきたいと思います。早生まれのお子さんをおもちの方、わたしのようにこの記事で衝撃を受けた方、一緒に早生まれについて考えていきましょう。

論文の内容とは…どんなところが不利なのか?

論文の一部しか読んでいないので、これだけでは分からないこともありますが…。でも、内容をみると、やっぱり衝撃です。早生まれだと、人生まっくら~みたいな印象です。

「近年の研究で、社会的に成功する人は非認知能力が高いことがわかってきています。非認知能力の低い人は犯罪で逮捕される率が高く、収入も少ないという統計もあります。今まで認知能力に比べて軽視されてきましたが、実は非認知能力は非常に重要です。早生まれの子供は、同じ学年の遅生まれの子供に比べて認知能力と非認知能力がともに低い傾向が強いのですが、親御さんは、目につきやすく対策のしやすい認知能力の向上に偏重した投資をしてしまうケースが多いのです」

msnニュースより 山口教授談

非認知能力については、最近話題になっていますね。ここで、気になるのは「早生まれの子どもは、同じ学年の遅生まれの子どもに比べて認知能力と非認知能力がともに低い傾向が強い」というところ。

そのために、親は塾に通わせたり、読書をさせたり、認知能力をあげようとしがちだと指摘されています。その一方で、非認知能力を高めるような人との関わり、遊び、運動の時間が減っているとのこと。

「生まれ月によって生じた差は、入試制度によって固定化されてしまうのです。遅生まれの子供は偏差値の高い高校に進み、優秀な教師や友人と出会い、レベルの高い大学に入学し、一流会社に入社するといった正のスパイラルに乗りやすく、早生まれの子供は負のスパイラルに陥りがちになります。だから、成人になっても差が続くと考えられます」

msnニュースより 山口教授談

う~ん、これには、ちょっと言葉が出ません。偏差値の高い高校、大学、一流会社が正のスパイラルという価値観は、一昔前の感覚のような…。

では、実際に「早生まれが不利」だといわれていることを、ひとつずつみていきたいと思います。

もしかしたら、早生まれの人の中には「そうそう、わかるわかる」というものがあるのかもしれません。でも、実際早生まれとして生きてきたわたしが、教員として早生まれの子どもたちとかかわってきて、感じたことをそのままお伝えしたいと思います。あくまで、参考に読んでいただけたらと思います。

早生まれ不利説① 学力が低い・進学率が低い

学力に関しては早生まれかどうかは低年齢期には影響すると思っています。でも、100%ではない。たとえば、ひらがなやカタカナ、漢字、計算のような基礎・基本的な能力をあげてみると、実際に小学校低学年くらいまでは、早生まれな子はゆっくり習得していく印象があります。

かくいうわたしも、ひらがなを書けずに入学し、かけ算九九では4の段が覚えられず苦戦した思い出があります。教員時代に見てきた子どもたちも、生まれた月の差を感じることもありましたが、それも低学年くらいまで。

つまり、それ以降になれば、学力の差に誕生月は関係ないのではないかと思います。

わたし自身、ひらがなを書けない1年生、九九を覚えられない2年生でしたが、高校は進学校に入学し、大学も卒業しています。まわりの友だちに、早生まれの子も多いですが、学力が高い子も多い。

逆に、早生まれに関係なく、やりたいことをはやく見つけた子は「進学しない」という選択もありますよね。わたしの友人にも、自分の夢を叶えるために、大学に進学しなかった子もいます。

早生まれ不利説② 所得が低い

所得が低いかどうかまでは分かりませんが、そもそも所得が低いこと=不利?ということに、疑問です。所得が低いことが、その人を判断する材料になるとは思わないからです。所得が低くても、幸せな生活を送っている人もいるだろうし、それを「不利」だと決めつけることはできないのではないでしょうか。

早生まれのわたしは、実際、お金にはあまり執着がありません。「そこそこの生活ができればいい」と思っている人間です。お金を稼ごうとか、もっと裕福になりたいとか、そういう気持ちがまったくないんですよね。これは、早生まれの夫も同じ。でも、早生まれの叔父は、バリバリの営業マンで出世し、定年を過ぎてもゆとりのある生活をしています。

ぶあ
ぶあ

これって、早生まれとは関係ないのでは?

早生まれと関係あるのではなく、生き方価値観の問題なのではないかと思います。

早生まれ不利説③ 非認知能力が低い

子ども同士で遊んだり、スポーツをしたりする時間が少ない。これ、早生まれに関わらず、今どきの子どもたち全般にいえることではないでしょうか。そもそも「非認知能力」ってどんな力なのでしょう。

「非認知能力」には、大きく2つの力があります。まず、自尊心、自己肯定感、自立心、自制心、自信などの「自分に関する力」。そして、一般的には社会性と呼ばれる、協調性、共感する力、思いやり、社交性、良いか悪いかを知る道徳性などの「人と関わる力」です。これらの力は「社会情緒的スキル」ともいわれ、乳幼児期に身につけておくと、将来に渡って幸せな生活を送ることができるといわれています。日本の幼児教育では、もともと心の教育を大切にしてきました。近年、測ることができる能力(読み書きや計算といった知育教育など)が重視されがちでしたが、最近になり、「非認知能力」が注目されるようになったのです。

すくすく子育て情報~NHKより

これを見ると、2つの力があるのが分かりますね。「自分自身に関わる力」と「人と関わる力」、これが、早生まれな子は低いということなのでしょうか。

たしかに、低年齢のときには、関係するところもあると思います。4月生まれの子と比べれば、心も体も成長がゆっくりなのはあたり前。自立や自制心が育つのにも、時間がかかります。また、協調性や社会性を学んでいくにも、時間は必要です。つまり、4月生まれの子と同じ土俵で比べてしまえば、遅れを感じることは仕方がないこと。

また、この非認知能力は、育った環境が大きく影響するものでもあります。「早生まれだから」というのではなく、今の時代の子どもたちにとっては、どの親も意識して育てたい力だといえます。

早生まれ不利説③ リーダーシップがとれない

リーダーシップってとれた方がいいんでしょうか。なぜか「リーダーシップをとれることがいいこと」と思われがちですが、じゃ~、みんながリーダーになったらどうなるか? 

リーダーを近くで支える存在も大事だし、正論じゃないことをいうような子がいるからはっとすることもある。おもしろいことを言って場を盛り上げる存在も大事だし、自分の考えを心に秘めているような子がいてもいい。

と日頃から思っています。

では、なぜ早生まれの子はリーダーシップがとれないと言われるのか。その根拠は、理解できます。

わたしも娘もそうですが、同じクラスに4月や5月に生まれた子がいると、どうしても「自分はできないことが多い」と感じることがあります。学習面でも生活面でも、運動面でも、小さいころはその差を感じざるを得ません。つまり、自然とクラスの中の中心的な役割は、遅生まれの子どもたちが担うことが多くなるということ。

年齢が低ければ低いほど、その差は明らかなため、幼稚園や保育園、小学校低学年くらいだと、遅生まれの子どもたちが率先してクラスをまとめる傾向はあると思います。

早生まれの子にとっては、「〇〇ちゃんは簡単にできるのに、自分はいくらがんばってもできない」と感じる場面が、どうしてもでてきてしまう。

そこで、自信をなくしたり、まわりと比べて自分を評価したりするようになると、リーダーシップがとれるどころか、大人になっても非認知能力が低いことにつながりかねません。

大事なことは、まわりと比べないこと。それには、親の声かけがとても重要です。

実は、早生まれに関係なく、まわりと比べられて育った子、自己肯定感が低い子はけっこういます。

早生まれの子は、親が比べていなくても、子ども自身がまわりと自分を比べて生活していることがある。

それを忘れずに、前向きな声かけをすることで、自己肯定感も高まり、自分らしさを大切にできる子に育つのではないでしょうか。中にはリーダーシップをとるような子に育っていくかもしれませんね。

【まとめ】早生まれ不利説は、早生まれというより親の姿勢!?

こうやって考えてみると、早生まれが不利かどうかは、生まれた月で決まるわけではない!

早生まれを不利にするかどうかは、親の姿勢だということがわかります。「早生まれだから、かわいそう」なんて、思わなくていいということです。生まれた月に関係なく、子育てで大事にしたいことは変わらない。

子どもをよく観ること、子どものペースを大事にすること、子どもの気持ちをくみとること。

学力や進学率、将来の収入、そこに重きをおいていないから言えることなのかもしれませんが…。子どもが好きなことを見つけて、楽しく生活できていたら、それで十分。

早生まれ不利説を考えてきましたが、わたし自身はどうだったか振り返ってみると…

ぶあ
ぶあ

早生まれで不利って感じたことはないけど、得したことはあるな。

学習面の遅れも小学校2年生までだったし、背が低いのは早生まれと関係なさそう。運動能力も、足だけは速くてリレー選手。これまた早生まれとは関係なさそう。

逆に、年をとるのがちょっと遅くてお得だし、誕生日も忘れられることないし、「早生まれでよかった~」と思うことは、けっこうあります。

早生まれ不利説は、統計をとるとそういうことが見えてくるのかもしれませんが、実際は違うことも多い!そして、生まれた月に関わらず、大事なのは「環境」ではないかと思います。

早生まれ不利説にドキっとした方、早生まれの子育て中の方、大丈夫です。

「早生まれ」だから、不利だとか損をしているとか、それは考え方次第なのではないでしょうか。生まれる月は変えられなくても、育つ環境は親がつくれます。子どもにとって、何が大切なのかを考えながら、できることをできる範囲でしていきましょう。

プロフィール
ぶあ
ぶあ

元小学校教員×チャイルドコーチ
10年以上の小学校教員経験&コーチングを活かした子育てを実践しながら、その経験をもとにコーチング子育て、おうちで使えるコーチング法など、オリジナルメソッドを公開中。
子育ても生き方も、もっともっと自由でいい!まわりの「ものさし」に合わせるのではない、肩の力をぬいた「頑張らない子育て」を実践☆
旅大好きな昭和アナログ世代。結婚して子どもが生まれても、旅人魂は変わらず。夢は「旅するように生きること」。

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