「親だから、子どものためにしっかりしなくちゃ」
「子どものために、自分の気持ちを押し込めなくては…」
「子どもの前では、弱い自分は見せられない」
そんな風に感じたことはありませんか。でも、親だって人間です。ときには、人間らしいところを見せてもいいのではないでしょうか。
弱っている姿、疲れている姿、失敗する姿…そういう姿を見たとしても、日ごろからの信頼関係があれば、子どもはがっかりしたりなどしません。むしろ、そんな親の姿から、見て学ぶことができる、それが子どもです。
今日は、完璧でいることよりも、もっと大事なことをシェアできればと思っています。子どものため、家族のため…と、無理をしている方、肩の力をぬいて最後までおつきあいください。
親は完璧でいる以上に大事なこと① 親も人間だということがわかる
子どもにとって、親はお手本です。目の前にいる親の姿を見て、それを真似して学び、成長していきます。だからこそ、「子どものいいお手本でいなくては」と思っている方も多いのではないでしょうか。
もちろん、よいお手本でいることは大切です。「こうなってほしくない」といくら言葉で伝えていても、親が「こうなってほしくない行動」をとっていたら、子どもは親と同じように行動します。
でも、常に、100%完璧でいる必要はありません!そんなことしていたら、疲れてしまいませんか。
大事なことは、親も人間だということを、子どもに伝えることではないかと思います。親も失敗するし、悲しんだり、怒ったりすることがある。モヤモヤすることも、イライラすることもある。(モヤモヤやイライラを子どもに八つ当たりしていいというわけではありませんよ)
親は人間で、スーパーマンでもロボットでもないということを伝えると、少し肩の力がぬけて楽になります。
親が完璧でいる以上に大事なこと② できない自分を受け入れる
親だって、失敗したり、苦手なことがあったり、します。大切なことは、できない自分を受け入れる姿を見せること。そして、その後どう行動するかを見せること。だと思っています。
できないのに「できるよ!」などと言ってしまう。失敗したことを何かのせいにしてしまう。ついついやってしまいがちなことかもしれません。でも、そんなときこそ、子どもは親の姿を見ています。
親ができないことは「できない」と認める姿、失敗したことの原因を自分なりに考える姿、そこから学ぶことはたくさんあります。
「できない」からあきらめるのではなく、「できない」ことを「できる」に変える努力をしている姿を見せる。失敗したことを成功するまで試行錯誤する姿を見せる。これほど、かっこいい姿はあるでしょうか。日頃から「結果」ではなく、「過程」を大切にして子育てしているお子さんなら、間違いなく、親の姿から多くのことを学ぶことができるはずです。
親が完璧でいる以上に大事なこと③ 感情のコントロールを学ぶ
人間であれば、喜怒哀楽があります。それを素直に表現できることは、マイナスなことではありません。ただ、ときに、子どもは、感情をどのように表現していいのか分からないことがあります。
幼児期に見られる「イヤイヤ期」を思い浮かべてください。思い通りにならないと全身で感情を表現したり、泣いたり怒ったり激しく表現したりしますね。
それが、小学生になると、少しずつ自分の気持ちをコントロールしていくようになります。集団行動の中で、自分の気持ちをどのように伝えたらいいのかを学んでいくわけです。ただ、学校ではコントールできても、家では爆発する…というお子さんは、けっこういるもの。学校で言いたいこと、伝えたいことをうまく伝えられず我慢してきて、家でその感情を発散させているのです。
発散はけっして悪いことではありません。でも、できることなら、我慢することなく、うまく気持ちを伝えられるようになった方がいい。
それを親の姿から学ぶことは、とても意味があると思います。
大人でも、悔しかったり、悲しかったりすることがある。そんなとき、どんな風に気持ちを伝えているのか、どうやってモヤモヤを切り替えているのか、それを親がお手本になって見せてあげる。完璧な親じゃないからこそ、見せられる姿ではないでしょうか。
いろいろな感情と向き合うこと、表現すること、発散することは、とても大切なことです。
親が完璧でいる以上に大事なこと④ ダメな自分を見せる居場所
親が完璧でいると、ときに子どもは無意識に完璧をめざすようになることがあります。「あれもできないといけない」「こんなことができない自分はダメだ」と自分を追い込んでいってしまう子もいます。親は、そんなことを求めてはいないし、厳しく育ててもいないのに…という場合でも、です。
親が完璧ではない姿を見せれば、もしかしたら、子どもは「できない自分」「ダメな自分」を出しやすくなるのではないでしょうか。
「できなかったこと」「失敗したこと」「先生に注意されたこと」など、子どもにしかわからないことも多いもの。それを「今日さ~、こんなことあった…」と言い出しやすい雰囲気は、どんな自分でも受け入れてもらえるという安心感があるかないかだと思います。
親が完璧ではないこと、それが子どもの安心感につながることがあるかもしれません。
【まとめ】親の姿から、子どもは大切なことを学びとる
「完璧」という言葉の意味も、人によってとらえ方はさまざまです。「完璧な親」のイメージも、一人ひとり違うことでしょう。
大切なことは、親だからといって、常に気を張っていなくてもいいということ。ありのままの姿を見せても、それは子どもにとってマイナスになるとは限りません。むしろプラスの影響を与えることもあります。
疲れているときは「疲れている」と言って休んだらいいし、イライラ気味のときは「ちょっと、今イライラタイムだから、そ~っとしておいて。お願い~」と言っていいのではないでしょうか。
その姿から、子どもは、疲れたら休んでいいことを学び、イライラしたときは、自分の気持ちを素直に伝えておけばいいことを学ぶのです。
「どうやっていろいろな感情と向き合うのか」それを見せることは、とても意味のあることだと思います。親にとっては、修行かもしれまんが…。でも、自分に無理をして完璧を演じるよりも、楽になるはずです。
そして、何よりも、親子で成長できるチャンスでもあります。まずは、ありのままの自分を受け入れてみましょう。今日からはじめられることがあるはずです!肩の力をぬいて、はじめの一歩を踏み出していただけたら、うれしいです。
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