みなさん、挫折した経験ありますか。自分の選んだ道が正しかったのか、後悔したことありますか。今の生活が本当に自分の幸せなのか、分からなくなったことはありませんか。
わたしも、何度か「人生の岐路」を通ってきました。振り返れば、勢いだけで乗り切ったなと思うこともあれば、冷静に思い返してみても、かなりつらかったなぁと感じることもあります。
人生に悩んだとき、みなさんはどうしますか。
誰かに相談する。
一人で自問自答する。
旅に出る。
いろいろな方法があると思います。わたしは、個人的には旅に出て「答え」を見つけるタイプですが、そんなタイミングよく、旅に出られないときもありますね。そんなときにおすすめなのが「本」です。
本は、自分の世界を広げてくれたり、自分のかくれた気持ちに気づかせてくれたりします。わたし自身、本との出会いで救われたことがたくさんありました。
今日は、わたしが実際に「人生に思い悩んだときに読んできた本」の中から、よりすぐりの3冊を紹介したいと思います。気になる本があれば、ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
そのままでいいことを教えてくれた「信じる力 生きる力」
詩人、浜 文子さんの詩集です。
海外で生活をしていると、思っている以上にストレスがたまることがあります。母国語でない環境に身を置くと、日本語がとても恋しくなる。自分の気持ちをネイティブのように言葉で表現できずに、もどかしいことがある。
日本に帰りたいなと思うことも何度かありました。そんな6年間の海外生活に終止符をうち、ようやく日本に帰国することになったのですが…。
久しぶりに日本に帰ってきたわたしは、生まれ育った日本の空気になじめないでいました。「自分が日本にいること」に違和感を感じていたのです。日本に帰ってきたのに、この違和感はなんだろう? その居心地の悪さに悩んでいました。
そんなときに出会った詩集が、浜文子さんの
「信じる力 生きる力」
でした。
悩むのも自分
立ち直るのも自分
あなたはあなたでしかいられない。
「信じる力 生きる力」浜 文子 小学館
ちょうど、この詩集は、2011年東日本大震災が起こった年に出版されています。被災された方へ向けてのメッセージとして受け取ることができるものも多いです。
短い言葉にたくさんのメッセージが込められていて、読んでいるだけで、励まされ、勇気づけられ、「大丈夫。なんとかなる」と思える一冊です。
樹木が太く大きければ大きいほど
根は深く張っている。
その根が吸い込んだ雨の数。
踏みしだかれた足跡の数。
生命の力は耐える力。
「信じる力 生きる力」浜 文子 小学館
何かに悩んだとき、目の前に大きな壁が立ちはだかったとき、自分ではどうすることもできないことが起きたとき、どんなことも、いつか必ず自分の力になるというメッセージが伝わってきます。
わたしは、この本に出会い、日本にいる違和感をそのまま受け入れることにしました。そして、あのとき感じた違和感は、今の「自分」に、ちゃんとつながっています。
「無駄なことなど、一つもない」
この本に出会い、つらいことも、悲しいことも、理不尽なことも、大切な経験になると考えるようになりました。大事な人に贈りたい本でもあります。
*もしかしたら、購入が難しいかもしれないので、中古本で見つけるのがいいかもしれません。
ちょっとした言葉にはっとする「ブッタとシッタカブッタ・シリーズ」
小泉吉宏さんの「ブッタとシッタカブッタ そのまんまでいいよ」です。これシリーズものです。何冊か出ていますが、特に話が続いているわけではないので、どれから読んでもOKです。
学生のころから読んでいる愛読書のひとつ。4コマ漫画で分かりやすく「人生を生きやすくするヒント」が書かれた本です。
でも、決して宗教本ではありません。
人生の道しるべのような漫画。主人公のブタ「シッタカブッタ」がいろいろなことに悩んでいる姿が描かれていて、自分と照らし合わせながら、読み進むことができます。
また、ゆる~く癒されるイラストなのに、的を得た格言にはっとさせられる一冊でもあります。さらっと読めて、読み終わると「あ、気にするのやめた!」と悩みがどこかへ消えていく、不思議な本。
わたしには あなたを 救えない
誰も あなたを 救えない あなた以外はね
あなたは 気づいていない
あなたを真に救えるのは あなただけ
「ブッタとシッタカブッタ2 そのまんまでいいよ」小泉 吉宏 メディアファクトリー文庫
わたしは、この本に学生時代に出会いました。確か、一冊目は自分で買ったのではなく、従妹から譲り受けた本だったと思います。何気なく読んでみたら、「すっごくおもしろかった!」というのが、第一印象です。それ以来、ちょっと時間があるとき、何かモヤモヤするとき、自分でどうしていいか迷ったときに、ふと思い出して、読み返してきました。読めば読むほど、「この本、すごいかも!」と思えます。
軽いのに、実は深い一冊!
文字がいっぱいの本は、ちょっと苦手…という人や、今は重たい本は読む気分じゃないというときにも、おすすめです。
人生真っ暗だ!と感じている人に読んでほしい「あなたの人生には、いいことしか起こらない」
コーチングで有名な鈴木真奈美さんの本。
実は、この本に出会うまで、鈴木真奈美さんのことはまったく知りませんでした。世の中に、コーチングというものがあることも。
仕事も100パーセントできない、育児も子どもに我慢させているものが分かっていてつらい、「何のために働いているのだろう」と働く意味を見失っていたときに、出会った一冊です。
一人で抱え込みすぎず、
もう無理と思ったら、
あきらめるのも、一つの手です。
しんどくなったら、
背負っている荷物は、いったん、降ろそう。
あなたのためのスペースを確保し、時々深呼吸を。
そして、自分を責めたり、追い込まないで。
あなたが心地よい状態であることほど、
大切なことはありません。
あなたが潰れてでも、
守るべきものなんて、
この世界には何一つないのですから。
「あなたの人生には、いいことしか起こらない」鈴木真奈美 三笠書房
この本に出会い、「あぁ、わたし、ちょっと休んだ方がいいんだ」って、気づくことができました。
自分のキャパシティ以上のものを抱え込んで、どうにもならないでいたわたしに、「自分を大切に」と教えてくれた一冊です。そして、読めば読むほど、働くことへの意識が変わっていきました。
「あなたの人生には、いいことしか起こらない」
はじめは、「そんなこと、あるわけない」と思っていました。何をやってもうまくいかず、すべてが中途半端の自分。だからといって、経済的に安定した生活を投げ出す勇気もなく、きっとこのまま「命を削って働きつづけるんだ」と絶望していたわたしには、本の題名のような「おめでたい」ことは起こるわけがないと。
でも、何度か読み返していくと、だんだんと自分の進みたい道、自分がやりたいことが明確になっていきました。そして、今では、小さなことに喜びを感じ、「幸せだな」と実感しながら毎日を送ることができています。もしかしたら、本当にいいことしか起こらないのかも…と思えてきました。不思議です。
自分を見失っている人、自暴自棄になっている人、人生に光を見いだせなくなっている人、ぜひ読んでみてください。
本との出会いは、人生を変えます!
悩んでいるとき、誰かに相談してすっきりすることもあります。一人で自問自答することで、答えを導き出す人もいるでしょう。まったく知らない土地に旅で出て、ふと新たな自分と出会うこともあるでしょう。
そして、たった一冊の本との出会いが、人生を変えることもあるのです。
わたしの「人生の岐路」には、必ず「本との出会い」がありました。だいたい、人生に思い悩んだときには、旅に出るので、旅のお供として本を持っていきます。飛行機の中、旅先のホテル、雰囲気のよいカフェで、本を読む。すると、「自分の気持ち」がはっきりとしてきます。「自分の進むべき道」が自然と見えてくるんです。
旅についてはこちらをご覧ください。
そうやって、今まで生きてきました。どんな選択をしたとしても、そのときの自分が出した「答え」に、間違いはないと思っています。もし、そのあと、とんでもない状況になったとしても、きっとそれは自分自身に必要な経験なのでしょう。
もし、今、人生に思い悩んでいるのなら、ぜひ本を読んでほしい!その一冊が、もしかしたら、あなたの人生に光をあててくれるかもしれません。
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